小麦粉について

小麦粉の歴史

■小麦は、1万年以上前からあった。

多くの古代遺跡から、麦の穂や粒が発見されていることからも、小麦は人類最初の作物のひとつと考えられています。今からおおよそ1万年以上も前から、人類はすでに小麦を食べていたといえます。

■製粉技術の移り変わり

製粉の歴史は少しでもおいしく食べたい……という、人間の強い欲望から生まれたといってよいでしょう。原始時代、人類はすでに小麦を平らな石の上にのせ、石でたたいたり、つぶしたり、すって粉にしていたことは、古代遺跡の出土器からも判明しています。時代につれて製粉の規模も大きくなり、ローマ時代には製粉を職業とする者が現われ、奴隷や家畜が動力として使われました。その後ギリシャでは水平式の水車が発明されたのに続き、ローマでは水車製粉、イギリス・オランダでは風車製粉が発達しました。17世紀になってから、フランスで、一度石臼で挽いた粉を篩にかけ、粗い部分を採り分け、これをまた挽いて、再び篩にかける「段階式製粉方式」が始まり、現在の製粉工場で使われているような「ローラーミル」が開発されたのは、19世紀に入ってからでした。

■わが国には、いつ頃伝わったのか?

小麦が日本へ伝来したのは紀元前1世紀頃と推定されており、今からおよそ2千年も昔の弥生時代中頃には、すでに小麦の栽培が始まっていたといわれています。

参考:(財)製粉振興会「小麦粉ハンドブック」